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舞台脚本の考え方とは?脚本家に必要な能力や勉強方法を解説

一言で脚本といっても、映画やドラマ、舞台などさまざまな脚本があり、それぞれ書き方のポイントも異なります。

本記事では「舞台脚本」に焦点を当て、舞台脚本家に必要とされる能力や勉強方法についてご紹介しています。


また、実際に舞台脚本家として活躍されている方に、舞台脚本家の考え方についてインタビューしましたので、ぜひ参考にしてください。

【目次】
1.舞台脚本とは
2.舞台脚本家に必要な能力
3.舞台脚本はこうして考える
4.2022年注目の舞台作品
5.独学と並行してプロから脚本執筆のテクニックを学んでみよう

1. 舞台脚本とは

舞台脚本は、舞台作品の物語やセリフ、設定などを考えて脚本作りをします。

言葉にすると、ドラマや映画と同じように思えますが、舞台の場合はその舞台空間の中で物語を展開させ、完結するため、限られた空間の中でいかに物語を盛り上げ、観客の心を掴むことができる脚本を書かなければなりません。


「舞台脚本」と「台本」、「戯曲」の違いがわからない、混同してしまうという人がいますので、ここで考えてみましょう。


戯曲は、平たく考えると「文学」に分類される作品です。

セリフやト書きを中心にかかれているけれど、脚本ではなく文学作品として分類されます。

シェイクスピアの作品を当てはめるとわかりやすいのではないでしょうか。


舞台脚本は、舞台の骨組みを書いたものです。

例えると、シェイクスピアの戯曲をもとにして、脚本を書く…という認識になります。

戯曲よりもセリフやト書きが細かく、より舞台全体の演出を意識して書かれたものを、舞台脚本だと考えるとわかりやすいでしょう。


台本と舞台脚本は似た意味をもつことも多いですが、別々で考えるとしたら、「台本は役者に向けて書かれたもの」、「脚本は制作スタッフに向けて書かれたもの」と考えるとわかりやすいです。

ただし、舞台脚本を台本と呼ぶこともあります。



2. 舞台脚本家に必要な能力

映画やドラマの脚本ではなく、舞台脚本家に必要な能力には、主に以下の3つが挙げられます。


・物語の構成力

・会話の研究力

・登場人物の特徴の把握


それぞれについて、詳しく見ていきましょう。


物語の構成力

どんな分野の作品であっても、脚本を書く上で物語の構成能力は必須です。

特に舞台では、舞台上という限られた広さの中で起承転結をまとめなければなりません。

もちろんセットなどはありますが、映画やドラマと比べると演出方法は限られてしまいます。

そうした環境の中で、より観客の心を掴むにはどんな物語を書けばよいかという点は、とても重要です。


会話の研究力

舞台の中で、効果音や音楽を流すといった演出を行うことは可能です。

しかし、やはり映画やドラマのように凝った演出をしたり、シーンを前後して物語を構成することが難しいので、セリフは特に重要になります。

役者が放つセリフがダイレクトに観客に届くので、観客の心に響き、それでいて不自然にならないようなセリフを書くために、会話を深く研究する能力が必要です。


登場人物の特徴の把握力

舞台では、それぞれの登場人物に対する自己紹介シーンを入れることは難しいですし、ナレーションで特徴を解説することも難しいです。

セリフや役者の動き、限られた演出の中で、登場人物の個性を観客に伝えなければなりません。

そのため、登場人物をより理解し、どのような役割をもっているのかを十分に把握した上で、脚本を書かなければなりません。

自分で物語を書き起こすのであれば、登場人物への理解は深くなりますが、原作をもとに脚本を書き起こすのであれば、登場人物を把握する能力はとても重要です。



3. 舞台脚本はこうして考える

初めて舞台脚本を書こうと思い立ったとき、どうやって頭の中で物語を構成して、紙に書き起こせばよいかが思いつかない人も多いのではないでしょうか。

そこで、現在舞台脚本家として活躍している白坂英晃さんに、舞台脚本を考える上で大切にしていることについて、お話をうかがいました。


白坂英晃さんにインタビュー

私が舞台脚本を考える際に大切にしていることはプロットの作成前にあったりします。その中の3点をご紹介します。


①目標を決める!

舞台脚本といっても様々なものがあります。テイストもジャンルも本当に様々です。なので、まずはテーマやログラインなどを作りバシッと目標を立てます。舞台脚本は色々自由に書ける分、楽しくなって脇道に逸れすぎたり、書いている途中から方向性を見失うこともしばしばあるので、テーマ・ログラインとして文字にしておくことは大事かと思います。


②人物相関図を作る!

一番重要だと個人的に思っている作業です。より面白い展開にするために、どういう人間たちがどういう関係で、誰の影響でどう変化してどうなるのか。相関図を作りながらイメージを膨らませます。このパズルが上手くハマっている脚本は演じる俳優さんも活き活きしている(気がする)ので、最大限に時間を使っています。


③舞台の制約を意識する

舞台脚本特有の制約が「舞台をどう使う?」というものかと思います。リアルな装置での一幕もの?抽象的な美術で沢山転換する舞台??これによって、脚本の書き方が大きく変わるので、予め、ある程度のイメージを持てるようにしています。



4. 2022年注目の舞台作品

毎年さまざまな舞台が全国で公演されており、2022年もたくさんの名作が舞台として公演されます。

特に注目したい舞台を以下にご紹介しますので、ぜひ観劇して舞台脚本制作の参考にしてください。


舞台『千と千尋の神隠し』主演:橋本環奈・上白石萌音(Wキャスト)

数々の伝説的な名作アニメを生み出したジブリ作品の中でも、絶大な人気を誇る『千と千尋の神隠し』。

あの壮大な世界観を、なんと世界で初めて舞台化して帝国劇場で公演されます。

舞台化にかけて大役を担うのは、世界的な名作『レ・ミゼラブル』や、『ダディ・ロング・レッグズ』などを手掛けた演出家、ジョン・ケアードです。

主演として千尋を演じるのは、演技は女優として数々の映画やドラマ作品に出演している橋本環奈。彼女は今回が初舞台となります。

ダブルキャストは、声優や歌手としても活躍している上白石萌音です。

多くの人と出会い、さまざまな奮闘を重ねながら千尋が八百万の世界から人間界へ戻ろうとする『千と千尋の神隠し』が、舞台でどんな表現を見せてくれるのか楽しみですね。


舞台『陰陽師 生成り姫』主演:三宅健

世界中で大ヒット小説となり、800万部以上の総発行部数をほこる『陰陽師』を舞台化したこちらの作品は、1986年に連載を開始して以来、現在も多くの人に支持されています。

シリーズ化しておりたくさんの物語がありますが、今回舞台化された『陰陽師 生成り姫』は、陰陽師シリーズで初めて長編として書かれた作品です。


脚本はベテラン脚本家のマキノノゾミ、演出は数多くの作品を手掛けている鈴木裕美。

この2人がタッグを組んで、陰陽師の世界を舞台で表現します。

徳子姫を救い出すために奮闘する晴明の恋の行方や、春章と博雅の友情に、五感すべてで感動すること間違いなしです。


舞台『冬のライオン』主演:佐々木蔵之介

名作として知られる『冬のライオン』は、これまでにもブロードウェイで舞台化されているほか、アメリカやイギリスで映画化もされています。

今回役者からの信頼が厚い森新太郎の演出で舞台化し、東京芸術劇場プレイハウスで公演されることが決定しました。

役者陣は、主演が佐々木蔵之介、エレノアは高畑淳子と、演技派の役者が揃っています。

クリスマスのシノン城を舞台に、中世のイングランド国王ヘンリー2世と王妃エレノアや息子たちが描く、権力と人間関係を巡る愛憎。

森新太郎の演出によってどのように表現されるのか楽しみです。


劇団はらぺこペンギン20周年記念公演

「劇団はらぺこペンギン」は、早稲田大学演劇倶楽部に所属していた白坂英晃、三原一太を中心に、2002年11月に旗揚げされた劇団です。

旗揚げ以来定期的な本公演を継続していて、コメディからSF、ファンタジーまで幅広い世界観を表現しています。

2022年に、旗揚げ20周年記念公演が決定しました。

今後の詳細発表が楽しみです。



5.独学と並行してプロから脚本執筆のテクニックを学んでみよう

舞台脚本家として活動したいのであれば、たくさんの舞台を観劇したり、脚本に目を通して脚本自体の概要を掴むことは基本です。

いろいろな脚本家や演出家の作品に触れることで、世界観の出し方がなんとなくわかってきます。

それと並行して、脚本を書くスキルをプロから学ぶこともとても有効です。

脚本を学びながらネットワークを広げ、実際に舞台脚本家として活動できる道筋をつくることができます。



舞台脚本を学ぶなら「Writer’s Door」 

舞台脚本家を目指すなら、まず書いてみることが1番。

しかし、これまで舞台役者や演出などに関わったことがない人は、どうやって取りかかればいいのかすらわからないという人もいるのではないでしょうか。

舞台脚本を本気で学びたいと思ったら、プロの脚本家から指導を受けるのがもっとも効率的です。


「Writer’s Door」では、現役でさまざまな分野で活躍する脚本家や放送作家が、「リアルを伝える」べく脚本や番組構成の指導をしています。


現役のプロの脚本家から直接学べる

脚本を学べるスクールはたくさんありますが、「Writer’s Door」は「現役で活躍しているプロ」から脚本を学べるのが、もっとも大きな特徴です。

多くのスクールでは、現役の脚本家がたまに講義などに訪れて指導してくれたり、たまに脚本に目を通してくれることはあっても、メインで指導することはほとんどありません。

しかし、今現在どんな脚本が主流なのか、旬の脚本を書くために必要なことは何なのかということは、現役のプロでないとわからないのです。

今現在活躍しているプロだからこそ、脚本を書くコツはもちろん、書く苦しみも十分味わってきています。

よりリアルな脚本家を目指すなら、やはりプロの指導を受けることは必須です。


アニメ・映画・マンガ・放送作家など幅広く学べる

「Writer’s Door」では、舞台脚本だけでなく、アニメの脚本や映画脚本など、幅広い分野の脚本を学ぶことができます。

それは、それぞれのプロが在籍して講義をしているからです。

誰もが知る名作を手掛けた脚本家が多数在籍しているので、勉強になることばかり。

脚本を書く上で忘れてはいけないことから、実際に執筆する上での技術的なことまで学べるので、即戦力としてのスキルを身につけられます。


いつでも、何度でも納得がいくまで質問対応

「Writer’s Door」は、基本オンラインで受講できるシステムなので、いつでも、どこででも脚本の勉強ができます。

実際に足を運んでクラスを受けるタイプのスクールだと、仕事を持っていると休みが合わないために通えなかったり、残業で欠席しなければならない…ということが起こりやすいです。

自宅で執筆をして添削を受けるシステムであれば、いつでも自分のペースで脚本づくりをすすめることができます。

添削も自分のスケジュールに合わせて確認できるので、クラスを取りこぼしてしまう心配がありません。


もちろん「赤ペン先生」だけで終わってしまうのではなく、毎月リアルタイムでオンライン講義を開講。

執筆を進める上でわからないことや、不安に感じていることを質疑応答できる場が用意されています。

また専用のLINEアカウントがあるので、こちらからもリアルタイムの質問ができるなど、オンラインならではのメリットを活かした受講システムです。

そのほか、必要な知識は動画講座を配信しているので、何度も繰り返し視聴しながらテクニックを自分のものにできます。


コンペ情報やカンタンなお仕事も紹介

脚本執筆のスキルが身についたら、現役のプロだからこそのネットワークでコンペ情報や、お仕事情報を提供します。

脚本執筆のテクニックだけでなく、ネットワークを広げることができるのも、「Writer’s Door」ならではのメリット。

脚本家になるためのサポートから、脚本家として仕事をしていくためのフォローまで、一環して提供しています。


「脚本の書き方がつかめない」と思っている人は、ぜひ「Writer’s Door」に気軽にお声がけください。






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