漫画の命運はキャラクターが握る!魅力的なキャラクター作りのポイント

更新日:2月3日



エンターテインメントにおいて、キャラクターは非常に重要な要素です。 個性的で、活き活きとしたマンガのキャラクター達は一体、どのように生み出されているのでしょうか?  今回は、漫画における魅力的なキャラクターの作り方について考えてみましょう。

【目次】
1.漫画の命運を握る、キャラクター作りのポイント
2.キャラクターの特徴の付け方
3.特徴の強いキャラクター紹介
4.面白い作品は面白いキャラクターがいてはじめて生まれる

1. 漫画の命運を握る、キャラクター作りのポイント

いくらストーリーが秀逸だとしても、キャラクターが魅力的でないと、読み手には漫画の良さが伝わりません。逆に、キャラクターがイキイキと物語の中で立ち振る舞う作品はぐいぐいと引き込まれ、つい読み進めてしまうもの。

ここでは、漫画の命運を握る、キャラクター作りのポイントについて、下記の3点から見ていきます。

  • 自分の分身を作る

  • ギャップを作る

  • すぎるキャラクター

それぞれ詳しく解説しますので、一緒に見ていきましょう。

自分の分身を作る

キャラクターを作るうえで最も大事な部分は、ずばり性格です。実は、キャラクターづくりにおいて、“自分自身”をモデルにすることはとてもいい要素になるのです。


読者に感情移入してもらえるようなキャラを作るには、読者に自分の性格と登場人物(=キャラ)との共通点を見つけ、シンクロしながら読んでもらう必要があります。明るいのか暗いのか、活発なのか大人しいのか、姉御タイプなど、いろいろな属性があるでしょう。


しかし、あまりに突飛なキャラクターの場合、書き手のあなたがキャラについていけなくなる可能性があります。そこでトライしてほしいのが、自分の分身を作ることです。


誕生日・血液型・出身地・家族構成・好きな食べ物…など、細かい項目も設定しましょう。自分自身を投影するので行動理念もわかりやすく、作品を作る上で後々役立つはずです。



ギャップを作る

しかし、それだけでは魅力的なキャラクターにはなりません。追加要素を加えていくことで、より良いキャラクターに成長していくのです。


魅力あるキャラクターといっても、性格がよく、能力も高く、特別な力を持っていて、勉強も運動もできて、カッコ良くてなど、いわゆる「チート」では読者が共感しにくく、応援しにくくなります。


そこで重要になるのが、「ギャップ」です。ギャップは、キャラクターに深みをもたせるために重要な要素です。「クールだからこそ無頓着な一面がある」「明るいキャラだからこそ弱みを誰にも見せられない」など、


意外性のあるギャップは面白い設定にもつながっていきます。さらに、そのギャップが弱点である場合、それをどう克服するかなど、物語の重要な見どころを作ることができるきっかけにもなるのです。



○○すぎるキャラクター

強い個性をもつキャラクターは印象に残りやすく、見ていて面白いですよね。普通でない能力や性格、言動、考え方を持っている「○○すぎるキャラクター」は、グッと惹きつけられ、その後の展開に興味を引くことができるのです。


これは、ない面だけではなく、見た目でも構いません。髪が床を引きずるほど長すぎる男子高校生や、子供なのに最強すぎるキャラでもいいですね。あなたの分身が、ギャップや強い個性を付与されることで、「オリジナリティある、あなただけのキャラクター」になっていくのです。



2. キャラクターの特徴の付け方

キャラクターの見た目を決めるときは一番ワクワクしますよね。漫画制作の醍醐味ともいえるのではないでしょうか。ですが、ねらい通りのキャラクターがなかなか描けなかったり、ありきたりなデザインになることもあるでしょう。


そこでここからは、実際にキャラデザインをしていくときに役立つキャラクターの特徴の付け方について解説します。

漫画のキャラクターの利点は、文で説明がなくても情報が見た目で想像できることです。下記でも紹介しますが、「主人公クラス」のキャラクターは特徴的な外見をしていますよね(あえて地味すぎるというのも特徴の一つです)。


顔はキャラクターの命とも呼べる重要なパーツです。目の色や髪の色、髪型だけで多くの要素を表現することができますよね。そんな漫画の命ともいえる外見をつくるときのコツは、「記憶に残りやすい特徴」を作ることです。


目は、キャラクターの中で特に印象深いところです。

  • 大きい目:若く・幼く見える

  • 小さい目:大人びて見える

  • 目尻が下がる:穏やかなタレ目

  • つり目:凛として気が強そうな印象

など、簡単に書いただけでもこのようなバリエーションが生まれます。目に表情があれば生き生きとしたキャラになり、目に動きをつけなければ、無表情でクールなキャラになるのも目の特有の特徴でしょう。


目の描き方ひとつでキャラクターの性格や印象を的確に表現することができますので、キャラの個性が感じられる目を模索しましょうね。

髪型

髪型は、少し考えただけでもロング、ミディアム、ショートなど、さまざまな種類がありますよね。「キャラの印象は髪型で決まる」というほど、髪型はキャラ設定において非常に大事です。


たとえば、同じ顔でも、ツインテールとスキンヘッドでは大いに印象が違うでしょう。同じロングヘアでも、黒髪と金髪でも印象が変わります。同じ髪型でも色が変われば印象も変わるのが面白いですね。


下記でも紹介しますが、「遊☆戯☆王」の武藤遊戯の髪型は一度見たら忘れないほど印象に残りますよね。奇抜すぎるキャラクタービジュアルにする必要はありませんが、キャラに合わせたり、あえて髪型の印象を逆手にとってギャップを演出するのもいいですね。

体型

キャラクターデザインはシルエットだけで誰か判別できると良いと言われています。髪型や顔だちはもちろん、体型を意識して描き分けることでシルエットの差別化を図ることができ、キャラクターの特徴や魅力が引き立ちます。

美しさやかっこよさ、セクシーさを表現するポイントは、骨格や筋肉の付き方によって変わります。自分のキャラクターがどんな体系をしているのが一番魅力的なのかを考えてデザインしましょう。上記で説明したギャップをここで持ってくるのもいいですね(勇者キャラだけど太めの体形・大人でクールな女性だけど背が低い など)。


キャラクター同士のバランスも考えてデザインするのも忘れずに!



3. 特徴の強いキャラクター紹介

ここからは、特徴のあるキャラクターを人気漫画から紹介していきます。自分の作りたいキャラに近いキャラがいたら、参考にしてみるのもいいでしょう。


鬼滅の刃 竈門炭治郎(かまど たんじろう)

いまや日本を代表するアニメ、『鬼滅の刃』の主人公。亡き父の代わりに炭を売り家族を支えてきましたが、母や弟たちを鬼に殺され、妹の禰豆子は鬼にされてしまいます。


心優しく努力家な性格が魅力ですね。家族を惨殺されてすぐに鍛錬にはげむ姿や、義理堅く嘘のつけない素直さが多くのファンを生んだのですね。


そんな穏やかで温厚そうな性格ながら、怒ると怖い、強情でプライドが高いという一面もあります。鬼殺隊になって「被害に遭ってるのは自分だけじゃない」と知ることで怒りが顕在化されていく様子も、作った借りにずっと縛られ続けてしまいつらい思いを背負うことになるのも、やはり「まじめで素直で優しい炭治郎だから」読者の涙を誘ったのでしょう。


遊戯王 武藤遊戯

「奇抜な髪型のアニメキャラは?」と聞かれて遊戯をあげる方は多いのではないでしょうか。武藤遊戯は、遊戯王の初代主人公にして後世にまで語り継がれる伝説のデュエリストです。その奇抜なルックスはもちろんですが、遊戯の最大の特徴は「闇遊戯」という「もう一人の自分」の存在でしょう。


多重人格キャラは強い特徴のあるキャラとしてメイクしやすいですが、漫画の中で扱いにくいというデメリットもあります。この遊戯王という作品は、そんな多重人格キャラを非常にうまく扱っているのです。


遊戯本人は、引っ込み思案で臆病。ですが、優しくて友達思いの性格の少年です。そんな遊戯が、祖父双六がエジプトで見つけてきた千年パズルを8年かけて完成させたことで、闇の人格が現れるのです。


闇遊戯よりゲームの腕は未熟とされる描写が多いのですが、精神面では闇遊戯より遊戯の方が強く決闘の腕前も闇遊戯とともにいることでちゃんと成長しており、最終話では闇遊戯をも破るほどの強さを持ちました。


幼く未熟だといわれていた主人公が、最強の自分でもある友を手に入れます。しかし最後には自分自身が成長し、友との別れを果たすのです。ゲームに勝つ痛快さだけでなく、キャラクターの成長も描いている非常に魅力的な作品と言えます。


スラムダンク 桜木花道

「スラムダンク」の主人公の桜木花道は湘北高等学校に通う高校一年生。性格はお調子者で目立ちたがり屋の上、気性が荒く粗暴でキレると手に負えないほど、さらに頻繁に周りとトラブルを起こします。その一方で女性に対しては、とても気弱で丁寧、会話では敬語になるほど低姿勢な姿も見せます。


もともと、バスケのルールすら知らない初心者の桜木花道。元不良であったこともあり、負けん気と根性、勝負強さも他校のバスケ選手を圧倒するほど。バスケの素人でしたが、常に努力をし続けました。彼のギャップは自意識・自信過剰ですぐに図に乗り礼儀も知らない表の面と、とても仲間思いで根性があり努力家な「人に見せたくない」一面でしょう。


バスケ経験が浅い花道が不屈の精神でひたすらバスケットボールに向き合い修練を重ね、最後には勝てないといわれていたライバル校から辛勝をもぎ取る姿は、涙なしには見られません。


ワンピース  モンキー・D・ルフィ

ジャンプ漫画の中でも屈指の人気を誇るワンピース。その主人公であるモンキー・D・ルフィも人気の高いキャラクターです。


笑い方は「うはははは」「あひゃひゃひゃ」「しししし」など、特徴的。底抜けの楽観主義者で、ワクワクするような冒険が何より大好き。後先を考えない行動が周囲の怒りを招くこともしばしばあり、夢に向かい一直線に走っていく姿勢は他者に馬鹿にされることも多々あります。


しかし、仲間のことを誰よりも頼りにし大切に思っており、夢と信念と仲間のためなら死をも恐れない男です。一見何も考えていないように見えますが、事態の最も重要な局面では核心を突いた意見を言う頭の切り替えの早さも戦闘力の高さに繋がっています。


また、彼のすごいところは、「適材適所」をわきまえているところです。決して一人では航海が出来ない事を自覚しているので、自分のできないことを認め、人に任せる素直さもあります。こういったバトルものでは、主人公が一人で背負ってしまうことも多いですが、ルフィのような「信頼」を強く持ったキャラというのは、やはり非常に特徴的と言えるでしょう。


NARUTO -ナルト- ナルト

『NARUTO-ナルト-』は、漫画家・岸本斉史によるバトル・アクション漫画です。火影になって里の皆に認めてもらうをの目標に走り続けてきた、大きな渦の中心であるようなカリスマ性抜群の主人公です。


「○○ってば……」「~だってばよ」、人に何か尋ねる時は「あのさ、あのさ!」と前置きする口調的特徴もあります。


九尾の器となり、生まれた時に両親は死に、九尾が封印されているのが理由で里の大人達に嫌われ、またアカデミーでは落ちこぼれとして馬鹿にされてきた孤独な少年。太陽のように明るく快活なキャラクターのようでいて、内面には深い孤独と葛藤を抱えています。


自分自身が孤独を知るからこそ、繋がりを全部大事にして絶対に切ろうとしません。表面的ではなく心から人の孤独に寄り添い、まっすぐ自分の言葉を曲げないその忍道を本当に貫き続ける姿に胸を打たれた人は多いでしょう。


ウマ娘 帝王・トウカイテイオー

トウカイテイオー(ウマ娘) とは、明るく無邪気で感情豊かなバイタリティ溢れる活発なボクっ娘。Cygamesのメディアミックスプロジェクト『ウマ娘 プリティーダービー』の登場キャラクターで、実在の競走馬、トウカイテイオーをモチーフとするウマ娘です。


現在、多くの擬人化作品がありますが、ありきたりな設定にしたり、かけ離れすぎたりせず、そのものの特徴を生かしながらうまくオリジナリティを出すことが必要になります。

ウマ娘もそもそもが「馬」の擬人化ですからその時点で特徴的ですが、やはりこの作品でのトウカイテイオーは、馬や騎手の特性を十分生かしながら、オリジナリティもあるキャラクターに仕上げているところが魅力でしょう。


勝ち気で負けを素直に認めない意地っ張りではあるものの、裏を返せば勝負事には常に上を目指す熱い心を持っています。間違いに気づければちゃんと謝れる素直な心も持ち、何度も挫折や悪夢、取り戻せない時間に飲み込まれますが、周りの支えが力となり、何度も復活を遂げる姿に感動します。

4. 面白い作品は面白いキャラクターがいてはじめて生まれる

いかがでしたか? 参考キャラクターは主に少年漫画からピックアップしましたが、もちろん少女漫画や青年漫画などにも特徴の強いキャラクターはいます。自分が惹かれるキャラクターを探して、なぜ自分が惹かれたのか、どんなところを魅力的に感じたのか知れば、キャラクターづくりの参考になるはずです。


まず1人、特徴的なオリジナルキャラクターをつくってみましょう!  その後、いろいろなキャラクターをつくって関係性を持たせたり、ストーリーを考えたりと、たくさんアイデアが生まれるはず。あなたの作った素晴らしいキャラが縦横無尽に動き回る、素敵な漫画が生まれるはずですよ。